新種のコロナウイルス感染症(コロナ19)日常生活
9月13日午後、韓国首都圏のソーシャルディスタンス(사회적 거리두기=社会的距離を置く)は、これまでの2週間の「2.5段階措置」から、9月14日より2週間は「2段階」に引き下げられることが発表されました。これにより、飲食店やカフェ、カラオケ店などに対する営業制限措置が一部解除されることになります。
大邱(テグ)・慶尚北道(キョンサンプット)より、首都圏でコロナ19の流行が深刻な状況でしたが、これまでの防疫措置により新規確定診断者が減少傾向にあること、2.5段階措置による社会的疲労度などを考慮しての決定だとのこと。
9月13日までの「2.5段階措置」とは?
消費者としての立場では、この2週間、毎日の生活の中での一番の変化は、飲食店やその他のお店でのルールでした。飲食店、カフェは夜21時以降、店内で飲食できない。テイクアウトは可能。そのため、21時以降にお客さんが多く訪れる飲食店は、この1~2週間は一時的に閉店している場合も少なくありませんでした。
飲食店の利用履歴
飲食店では、個人のQRチェックインコードを登録、または入口に置かれているノートに必要事項を記入し、入店した記録を残します。
飲食店入口に貼られた紙「コロナのため政府の方針に従い(電話番号等)個人の情報を必ず記載願います。ご協力お願いいたします。マスク着用必須」
個人のQRチェックインコードは、カカオアプリから簡単に表示できます。
お店によっては、QRチェックインコードを読み取るためのタブレットやスマートフォンが用意されていない場合もあります。
タブレットにピッとかざすと登録できる。
QRチェックインコードが利用できない人や、機器をセットしていないお店ではノートに記帳。記入事項は入店日と時間、電話番号程度。お店によっては体温を記入する欄があり、入口でピッと体温をはかられる場合も多いです。
飲食の際は基本は無言、食事後もお店にとどまり会話するときはマスク着用がスマートです。たまにマスクをせずに会話しているグループを見かけることがありますが、お店側から注意されていることもあります。
体温測定器
スーパーの入口にある、体温を測定する機器。CGVなど映画館百貨店など、大きな施設によく設置されているものと同様です。カメラの前に立ち姿を映すと、数秒で自動的に熱が測られる。37.5度以上の発熱がある場合は入店できません。
ちなみにこの機械の金額を聞いてみたら、250万ウォン+付加価値税とのことで、およそ27~28万円くらいでした。想像したよりは高額でなかったですが、いつも大盛況のスーパーなので、買えるんだな~
韓国のコロナ19防疫対策
ところで日本の感覚だと、そんな個人的な情報を集めてどうするの?とおもうかもしれません。韓国では、飲食店の客にコロナ19の確診者が出たら、その人が行動を確認し、その時間にそのお店にいた人にできる限り連絡します。
自分がどこからどう動いたか?意外と思い出せないことも多いですが、韓国では、多くの人が日常的にカードを使います。カードの使用履歴で多くのことを確認できます。
また、韓国ではコロナ19確診者がどのような手段を使って移動し、どの店に行ったか、動線が各区庁のホームページなどで公開されていて、誰でも見ることができます。
そして上の写真のように、毎日近隣の各区庁や中央対策本部から、メッセージが届きます。たとえば「【江北区庁】129~130番の確定診断者発生、動線はホームページにて追って公開、マスク着用及び距離2.5段階事項を遵守してください」
そのため、確定診断者と同じ時間帯に同じお店を利用したなど、心当たりがあればすぐPCR検査を受けに行くことができます。
また、たとえば同じ職場に勤務する人、同じアパート、建物に住んでいる人の中にコロナ19確診者がでれば、建物は閉鎖され消毒、全員PCR検査を受けなければなりません。韓国では、感染の機会があった人はみな検査を受けます。
そのため韓国の感染者数は、かなり実態に近いであろうと考えられます。
わたしは日本に長く暮らしたため、日本の感覚をよく理解できますが「動線を公開するなんて信じられない。プライバシーの侵害だ」と考える人が少なくないかもしれませんね。
理解がむずかしいのは当然です。でも違う国だから、コロナ19に対する防疫対策をはじめとして、文化や人々の考え方、すべてが異なります。
わたしも今は、もしコロナ19に感染したら、自分がどこに行ってどう動いた、それを公開することになんの躊躇もありません。近くにいた人たちには早く知らせて、検査を受けてほしいなと思います。
韓国では、災難や災害があれば寄付をし、日常的に人を助けます。これは住んでいるとわかりますが、本当に笑ってしまうくらい家族のように親しく、グイグイ来るときもあります。
歴史を振り返れば、日帝強占期から6.25戦争を経て、長い間貧しい国でした。そんな過去の歴史、苦難を一緒に乗り越えてきたため、우리(ウリ)=わたしたちはひとつの共同体という考え方が根底にあるのです。
とはいえ、皆が右向け、右、という社会ではありません。ひとつの共同体の一員として助けあいながら、受け入れられないものには若い人から年配の人まで、声をあげて実際に集まります。
マスク着用は当然ながら必須
飛行機、バスや地下鉄、大型マートはもちろん、スーパーや小売店などの入店時、マスクは必須。未着用時は入店できません。
といってもかなり前から、通りを歩く人の中にも、マスクをしない人は見当たらないほど、みなつけています。夏は暑さのためマスクを大きくずらしている人も見かけましたが、9月になり、ソウルはすっかり秋の陽気です。マスクの着用は、いまや当然のこととなりつつあります。
チュソクの秋夕の連休
9月末から10月初め、韓国はチュソク(秋夕)の連休となります。今年は場合によっては11連休もありえる、超大型連休となります。
政府は、連休期間が下半期コロナ防疫の最大のヤマ場になる見通し」とし「9月28日から2週間を特別防疫期間に設定し、全国的に強力な防疫強化措置をあらかじめ準備する」と述べた。朝鮮日報:9月13日
韓国では、今年の連休は故郷に帰るのを控える人が多いと聞きますが、旅行の予約をしている人も多いそうです。
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