三国時代 新羅の古墳群
大陵苑(テヌンウォン:대릉원)は三国時代の新羅の王、王妃、貴族のお墓が集まっている古墳公園。
入場料は大人3,000ウォン。夜9時30まで入場できます。
約37年前の写真と見比べると、門は少し古くなっていますが、中の木々は変わらないように見えます。この場所に両親が来ていたんだな~と考えると、なんだか不思議です。
広さ約12万6,500㎡の大陵苑には、新羅時代の古墳が23基あります。大陵苑で必ず見学すべきおすすめの場所は
①天馬塚(チョンマチョン)
②味鄒王陵(ミチュワンヌン)です。
韓服を着ている人も見かけます。新羅時代の服も着てほしいな・・・
天馬の絵が描かれたフォトゾーン。左に見える古墳が天馬塚(チョンマチョン)です。
天馬塚(チョンマチョン:천마총)
天馬塚(チョンマチョン)は、大陵苑(テヌンウォン)で唯一内部が公開されている古墳。直径47メートル、高さ12.7メートルと大型です。
現在韓国ではコロナ19の防疫対策として、飲食店や各種施設を利用する際、入口で手を消毒し、出入場名簿に記入します。記入事項は入場時間と居住地(○区)、電話番号のみのところがほとんどです。
天馬塚(チョンマチョン)
天馬塚は新羅第22代王・智證王(지증왕)の御陵と推定される慶州の古墳。1973年に発掘され、新羅文化の精髄を示す天馬図(国宝第207号)、金冠(国宝第188号)、金帽(国宝第189号)など11,500点ほどの貴重な副葬品が出土した文化財の宝庫。
中に入り順路に沿って見学すると、まず天馬塚から出土したお宝の一部が展示されています。(*展示品は複製品で、実物は国立慶州博物館に展示されています)
慶州のキャッチフレーズのひとつに「Golden City 慶州」があります。新羅時代に作られた数々の金銅製品が出土しているからです♦
天馬塚(チョンマチョン)の名前の由来となった天馬図。
ところが、最近の研究では、この絵は天馬ではなく麒麟(想像上の動物のキリン)だという主張が出ていて、かなり有力な説だそうです。いつか天馬塚は、麒麟塚(キリンチョン:기린총)に名前が変わる日が来るかもしれません。
個人的には、見ためは空を駆ける馬か、炎の馬のように見えます。いずれにしろ、新羅時代にこのような絵が描かれていたことを考えるとロマン!!
慶州の人々は大陵苑(テヌンウォン)のことを天馬塚(チョンマチョン)と呼ぶこともあるそうです。地元の人にとっては大陵苑=天馬塚、ということなのでしょう。
古墳の内部を見る機会って、ほとんどないですね。なににも似ていない光景です。
「ここは古代新羅王室の故人が埋葬されているところです。敬虔な気持ちで、礼をもって接してくださることを願います」と書いてあります。
天馬塚は1973年、ほぼ完全な形で発掘されたそうです。韓国版ツタンカーメンですね。
天馬塚を出て、味鄒王陵(ミチュワンヌン)へ向かいます。
少し時期が早かったですが、場所によっては紅葉がいい感じになっています。
味鄒王陵(ミチュワンヌン:미추왕릉)
味鄒王陵(ミチュワンヌン)は、新羅第13代王、味鄒(ミチュ)王の墓。
大陵苑(テヌンウォン:대릉원)という名前は、『三国史記』の「味鄒王(ミチュワン)を大陵(テヌン)に葬った」という記述を元につけられています。なのでこのお墓、味鄒王陵ありきの大陵苑です。
味鄒王陵(ミチュワンヌン)のみ、このように門があり、囲いがしてあります。
内部をみることはできないので、数分で見学できます。この古墳にもたくさんの副葬品があったことでしょう…
大陵苑(テヌンウォン)自体は公園になっているので、見学というより、散歩やデートコースとして、気軽に歩くのも良いです。
カメラマンを連れて撮影している人がいました。最近は写真を撮りに来る人が多いんでしょう。
以前は8時過ぎ、あたりが真っ暗な時間に来ましたが、新羅時代を彷彿とさせる、古墳公園散歩にピッタリな音楽が流れ、良い雰囲気でした。夜もおすすめです。
つづく
所在地
慶尚北道 慶州市 鶏林路 9 , 一帯
(경상북도 경주시 계림로 9 , 일대)
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