国立中央博物館 3階アジア館が、世界文化館としてリニューアルされました。新たに新設されたエジプト室では、2019年12月16日から 2021年12月15日までの2年間、米国のブルックリン博物館所蔵のエジプトのミイラと棺、石像や副葬品などが常設で展示されています。
世界文化館 エジプト室
センカマニスケン王(Senkamanisken)のシャブティ。シャブティとは、死後の世界で死者の仕事を代行するために一緒に埋葬された人形。細かく彫刻されています。
女性の頭、首、足首、指を飾った装身具など。お守り、魔よけでもあった青銅や石で作られた道具は、日常生活でも使われた。また、男性も女性も、美しさと&灼熱の太陽から目や皮膚を保護するために化粧をした。
エジプトの化粧といえば男性も女性もやはりアイライン。目に視線を集中させ、太陽の光も吸収させるという一石二鳥。
ミイラの足元のふた。足の下に踏みつけられる状態になるため、ふたの底には、敵の絵が描かれた。ここには、古代エジプトで危険な存在だと考えられていた異邦人の絵が描かれている。
エジプト人の生と死
エジプト室の展示テーマは、エジプト人の生と死。
エジプト人の世界観はオシリスとイシス神話に基づいていた。神話でも実の妹と結婚してますが、エジプト王家で実際によくあった話なんですよね~ (ィャョ)
古代エジプト人にとって、死は終わりではなく、永遠の生に続く過程だと考えられていた。正義にしたがって生きなければ、永遠の生は享受できない。真っ当に生きたのは完全な死を恐れたため。古代エジプトでは、王や貴族、庶民にいたるまで永遠の命を渇望し、亡骸をミイラにして複雑な儀式をおこなった。
カノプス壺。内臓をいれる容器 って・・・身近に無いため怖い気もしますが、見た目はとても美しく、愛らしいです。
ミイラ
棺はミイラを保護するだけではなく、亡者とオシリスをつなげる絵を描き、死者が死後の世界に行けるようにした。他にも死者が死後の世界で叶えたい願いなどが描かれている。
この雰囲気にぴったりな音楽が静かに流れています。
CTで見たミイラ
現代の科学技術でミイラを解析。脳は除去されて空洞。
読書スペース
眺めの良い小さな読書スペースもあり、エジプト関連の本が用意されてます。本は大人用と子供用があります。
個人的にエジプト関連の展示会は必ず行く!というほど好きなんですが、2年間常設で展示されるとは・・・
展示をみて驚くのは、何千年も前に作られたとは到底思えないほど、劣化していないし、現代的。金で作られた装飾品や彫像など、複製品ではないのに、新しいものに見えるほど美しいものが多いです。
国立中央博物館前の鏡池。鏡のように博物館が水面に映ることから名づけられた。
国立中央博物館 常設展示は無料で観覧できます。数多くの国宝&宝物が所蔵されていて、ソウルではまず一番に行くべき(絶対)博物館。そして新たにエジプト室が誕生して無敵になりました。エジプトの墓から出土した遺物から、エジプト人の生活を窺い知ることができます。
Address
서울시 용산구 서빙고로 137
137 Seobing-ro, Yongsan-gu, Seoul
ソウル地下鉄4号線 二村駅2番出口直結