日帝の植民地支配の歴史
韓国と日本の関係が、これまで、少しずつ築かれつつあった友好関係が安倍政権に壊されつつあります。まず現在の韓国と日本の関係について語るには、日帝の植民地支配の歴史を知らなければなりません。
悲しい事実ですが、韓国が好きで韓国で暮らしたり、何度も旅行に訪れる人たちですら、日帝の植民地支配の歴史を知らないことがあります。驚くべきことに、そもそも植民地って何?という人も、かなりの割合で存在します。
でも、それは仕方のないことです。なぜなら日本の教育期間では徹底的に教えないからです。また、興味を持って調べようとしても、日本にはなかなか資料がない、または一部だけを切り取った、都合の良い内容に改ざんされた資料しかないからです。
日帝植民地支配の時代に何があったか
日本が朝鮮半島を植民地支配した時代を、韓国では「日帝強占期」と呼びます。大日本帝国とは、19世紀末から敗戦の頃まで使用された日本の通称。
植民地支配されてどんなことが何が起こったの?
・土地を没収され、住むところがなくなった
・国の歴史的建造物が壊され、大切な文化財は奪われ売却された
・軍隊と憲兵警察に生活を監視され、差別を受け、些細なことで暴力を振るわれ弾圧された
・独立を願い、独立運動に参加すると罪人として刑務所に投獄され、少女ですら死ぬまで拷問を受けた
日本はアジア侵略戦争を始めると、戦争に動員するため同化政策を始めた。
・君が代、皇国臣民の誓詞の暗唱を強要
・名前を日本式の名前にかえさせ、母国語を禁止
・朝鮮半島で作られた農作物や米は日本に送られ、毎年何千人もの餓死者
・若者は戦争の最前線に送られた
・まだ少女だった女性たちは日本軍の慰安婦として動員された
・日本人として戦争に行かされても、亡くなったら日本人と同じ扱いはされなかった
・亡くなっても家族に遺体もかえってこない
・しらない間に靖国神社に合祀されていた人もいる
強制徴用判決とは
日本の植民地支配を受けていた朝鮮の民 約70万人が、戦時中、日本に強制的につれてこられ、炭鉱など危険な場所でに休みなく、食べるものもろくに与えられず、劣悪な労働環境で強制的に重労働をさせられ、日常的にむちうちなどの激しい虐待、死ぬほどの暴力をふるわれました。給料はもらえた場合も月に2~3円、生活費以外は貯金をすると天引きされ、通帳は取り上げられ、逃げ出すこともできないようにし、最終的に給料は支払われませんでした。
立場を変えて考えてみてください。自分や、自分の大切な家族におきかえてみたら、こんな酷いことがあるでしょうか?
日本の戦争中に、日本で強制労働をさせられた韓国人の元徴用工4人が、雇用者であった新日鉄住金に損害賠償を求めた訴訟で、韓国大法院(最高裁判所)は2018年10月30日原告の主張を認め、4人にそれぞれ1億ウォン(約1000万円)を賠償するように命じた。
これが強制徴用判決です。
安倍首相「国際法上ありえない判断」
河野外相「両国関係の法的基盤を根本から覆すもの」
この判決以降、日本のマスコミは安部首相に迎合する報道をし「韓国が国と国との約束を破り、解決したにもかかわらずいつまでも謝罪、補償を求めてきている」と日本国民に思わせようとしています。そして実際に多くの日本人がその通りに受け止めています。
安部政権は「徴用工の請求権は1965年の日韓請求権協定によって消滅した」と、これまでの主張と矛盾した見解を押し通そうとしています。しかし日韓請求権協定は国と国との取り決めであり、個人の請求権とは関係なく、いっさい解決していません。
徴用工個人の請求権 外相「消滅してない」
穀田恵二 日本共産党国会対策委員長が、強制徴用被害者の請求権について質問しています。外務省 三上正裕国際法局長は、非常に自信なさげですが、最初はグダグダとへりくつを並べ「(1965年の)日韓請求権協定解決済みだ」と主張します。しかし過去の国会での記録を突きつけられ、往生際悪くしどろもどろになり、最終的に「権利自体は消滅していない」とはっきり認めています。
今まで日本の最高裁、外務省も一貫して個人の請求権は残っているといっています。
それはなぜかというと、これまで日本政府は、原爆被害者やシベリアに抑留された日本国民に対し「外交保護権(国と国との取り決め)を放棄するけど、個人の請求権は消滅しないから、被害者である君たちは、個人的に請求してください。国に補償の義務はありません」という立場を貫き、被害者に補償をせずにすませてきたのです。
元徴用工の「個人請求権」なぜ残る 弁護士ら声明で指摘
請求権を互いに放棄する条項は1951年のサンフランシスコ講和条約(サ条約)にもある。後に原爆被害者が「条約により米国に賠償請求できなくなった」として日本政府に補償を求めて提訴すると、政府は「自国民の損害について、相手国の責任を追及する『外交保護権』を放棄したもの。個人が直接賠償を求める権利に影響はなく、国に補償の義務はない」と主張した。
90年代には、韓国人の戦争被害者が日本で提訴し始めたが、政府は従来と矛盾する解釈は取れず、「個人請求権は消滅していない」との国会答弁を続け、訴訟でも「請求権協定で解決済み」とは抗弁しなかった。
ところが、2000年代に重要な争点で国や企業に不利な判決が出始めると、国は「条約で裁判での請求はできなくなった」との主張に転じた。
引用:朝日新聞デジタル
https://www.asahi.com/articles/ASLCN6365LCNOIPE035.html
これまでの主張と矛盾が生じてしまうため、強制徴用被害者個人の請求権が消滅したとはいえませんでした。しかし近年訴訟がふえ風向きが悪くなってきた日本政府は、今度は「個人の慰謝料請求権は1965年の日韓請求権協定の消滅する権利の中に含まれていた」などと後から話を変え押し通そうとしているのです。1965年?いきなり50年以上も前の取り決めに含まれていた、なんて言い出すのは、いくらなんでも通用しません。
殴られ蹴られ、休みなく働かされ給料も払ってもらえず、命からがら生きのびることができた、死ぬほどの酷い目に遭った被害者の方個人が、新日鉄住金という企業に対して未払いの給料と賠償を請求しているのです。
立場を変えて考えてみてください。当然の権利ではありませんか?
日本という国、政府は部外者であり、それに対して介入することはできないのです。
しかしながら、2018年10月30日のこの徴用工判決以降、安倍政権は韓国に対してことごとく攻撃を始め、今回のホワイト国除外閣議決定、とまでにエスカレートします。それはなぜでしょうか。なぜここまで躍起になるのでしょうか?その理由は…
「麻生セメント」「森永製菓」は徴用工訴訟の被告企業
安倍首相の妻、昭恵氏の母方の曽祖父は「森永製菓」の創業者。父は森永製菓の前社長、森永製菓相談役。森永製菓は、戦争に必要な食料を生産・供給して太平洋戦争に貢献し、それを元に成長した企業。戦犯企業リストに載っており、また強制徴用訴訟の対象企業です。
・縦線は親子、横二本線は婚姻、横一本線は兄弟姉妹
・赤枠は内閣総理大臣経験者
・吉田茂=1948~1954首相、サンフランシスコ講和条約調印
・岸信介=1945年連合国軍からA級戦犯として逮捕されたが釈放。56年首相に就任
麻生炭鉱の地獄
麻生太郎が政界入りする前に社長だった「麻生セメント」は強制徴用訴訟の被告になっている会社。現在は麻生太郎の弟、麻生泰氏が社長を努めている。
麻生太郎の曾祖父、麻生太吉が明治時代に始めた「麻生炭鉱」(現在は麻生セメント)は、戦争で石炭の需要が急激に増え、また朝鮮人を強制徴用、強制労働させ搾取することで、巨万の富を築いた。現在約 60社のグループを統括する「株式会社麻生」は、セメント事業や病院など、幅広い分野の事業を行っていて、麻生太郎の弟、麻生泰氏が会長を努めている。
麻生炭鉱の地獄 暴力、搾取、労災者は解雇
麻生炭鉱は人間を人間として扱わず、消耗品として扱った。ケーブル線、青竹、木刀、ベルトを使っての日常的な殴打、両耳の鼓膜を破られたり、日本刀で脅して数人の労務係に蹴り踏みつけられた。事故負傷者は救済せず、暴力による強要、報復を繰り返した。リンチで殺しても採炭中の事故死とされた。炭鉱で亡くなっても費用を惜しみ、数日後に坑外で死んだことにした。戦争が終わるとたくさんの遺骨が残されていた。祖国に遺骨も戻らなかった。
麻生炭鉱でどれほど酷いことがおこなわれていたのか、下記サイトをご覧ください。
麻生炭鉱での朝鮮人強制労働
http://www.pacohama.sakura.ne.jp/kyosei/2asou.html
中央日報 日本語版WEBサイト
https://japanese.joins.com/article/144/200144.html
「麻生炭鉱で一日12時間の切羽労働…死ぬほどむち打ちも」
読むだけで気分が悪くなる、人間とは思えない所業です。
麻生鉱業は移入者 7996人、逃走者 4919人、現在人員 2903人、死亡者 56人と記録されている。しかし一部研究者は死亡者数の申告があまりに少ないとし、集計に問題があると主張している。麻生の炭鉱やセメント採掘に動員された朝鮮人の数は一万五千人を超える。日本の単一企業が強制徴用を行った中では三菱についで二番目。また、安倍首相の実兄(安倍家の長男)安倍寛信氏は、大学(晋三と同じ成蹊大)卒業後、三菱商事、三菱マテリアルをへて現在三菱パッケージの社長を務めている。
立場を変えて考えてみてください。もしあなたが麻生太郎だったら、安倍総理だったらどうしますか?
自分や配偶者(夫・妻)の実家、家族の会社が莫大な金額を補償しなければならない判決が出そうだ。風向きが悪くなってきた。なんとかして阻止しなければならない・・・
2018年10月30日の強制徴用判決以降、安部政権は韓国に対しことごとく攻撃を始めます。
送金・ビザ発給停止を例示 麻生氏、韓国への報復措置(2019/3/12)
麻生太郎財務相は12日の衆院財務金融委員会で、韓国の元徴用工訴訟で賠償を命じられた日本企業の差し押さえ問題を受け、韓国への報復措置を例示し具体的に検討していると述べた。「関税に限らず、送金の停止、ビザの発給停止とかいろんな報復措置があろうかと思う」と語った。引用:日本経済新聞WEBサイト
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO42363190S9A310C1PP8000/
この動画では、強制徴用訴訟で賠償を命じられた日本企業の差し押さえ問題を受けての「報復措置」とはっきり答えています。しかしながら国際社会では通用しないため、外務省は「貿易上の管理の問題」だと説明しています。
麻生太郎は日本ではとてつもない資産家の政治家として知られています。
しかし、今ある富は、麻生炭鉱に強制連行された一万人を超える朝鮮人労働者を人間扱いせずに、ただ同然で酷使し搾取した巨額の未払い賃金によって得たものです。戦争が長引けば長引くほど儲かったのです。
しかしながら、日本のマスコミはこのおぞましい麻生家の罪を意図的に報道しないのです。
ご飯も食べさせず死ぬほどむち打ちにあわせて実際に何人も亡くなり給料も払わず…当然の権利を持つものが被害を訴え当然の賠償を請求したら、報復措置とは?いったいなんでしょうか?お金を巻き上げ死ぬほど暴力を振るった相手が、命からがら家に帰ることができて、後日訴えたら、謝罪どころか、また報復でしょうか?
当事者のあなたに言う権利があるんでしょうか?難癖をつけて、半導体輸出規制。ホワイト国除外?また、輸出規制と強制徴用判決は関係ない?と話を変えながら、強制徴用判決を覆せというのは…なんでしょうか?
安倍首相、麻生太郎の狙いはそこです。かれらは被告なのです。
日本国がこうむる損害などは考えていません。自分たちだけ助かれば良いのです。
わたしが住む韓国と、日本のメディアが報じる韓国・北朝鮮はまったく別の国です。一部だけを切り取り、それが韓国・北朝鮮のすべてのように報道する。また、国民のほとんどが植民地支配の歴史を知らないことが、容易に扇動されてしまう大きな要因です。
安倍首相は以前から、支持率を増やすため、森友・加計など自身の問題から目をそらすために、ことさら執拗に北朝鮮・韓国に対する敵意をあおり続けてきました。結局うやむやになっています。韓国けしからん。北朝鮮けしからん。と国民をあおり続ける。また、実はそれをやると、票が集まり、支持率があがるのが今の日本です。
植民地支配の不法性すら認めない自民党政権
立場を変えて考えてみてください。
この強制徴用訴訟について、韓国に悪いところがどこにあるんでしょう?
ひとつもありません。被害者を侮辱しないでください。制裁??笑わせる。どの口が言う?
さきほどの動画で、日本政府が植民地支配の不法性について、これまでに認めた事実はあるか問われ、外務大臣河野太郎は「ないと思います」と答えています。
日本は原爆被害者やシベリア抑留被害者に大しても真摯に向き合わず、責任を逃れてきました。人間の所業とは思えない蛮行をし、そして死ぬまで働かせた朝鮮の強制徴用の被害者たちにも、正面から向き合ったことは一度もありません。
戦争をひきおこした天皇、戦争により巨万の富を築いた者たち。戦争を長期化すればお金が儲かる。国民のみならず、植民地の人々を人間として扱わず、これらの罪を償うどころか戦争が終われば責任逃れ。マスコミを使って国民をあおり、尊敬すべき先人たちがこれまで築きあげてきたものを、私利私欲のために壊そうとしています。
これからは罪を償うために最大の努力をしてください。
人の命は永遠ではない。被害にあった方は高齢です。今を生きていても、思い出すだけで涙が止まらないほど、苦しい毎日を生きている。今のうちにできることしてください。
当然にあなたがたの命も永遠ではないです。過去の過ちを認め、罪を償ってください。十分稼ぎましたよね?死んだらお金は持っていけないですよ。
ここまで読んでいただいた方は、どうかご自身で先入観なしに考え、歴史を調べてみてください。そしてこの事実を誰かに伝えてください。日本という国が誤った指導者により、誤った道に進まないことを祈っています。
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2部 日帝の侵略戦争、韓半島に何が起きたのか 1937年 日帝は日中戦争を始め、自国民のみならず、朝鮮の国民までを総動員しはじめた。侵略戦争に自発的に協力させるため「皇国臣民化政策」を押し付けた。 皇 ...