3.1独立運動と大韓民国臨時政府樹立100周年
鐘路区にあるソウル教育博物館。韓国で教育が発生し、制度が発展した過程を知ることができます。
2019年は3.1独立運動と大韓民国臨時政府樹立100周年記念の年。韓国各地の博物館や記念館では3.1独立運動に関連する展示やイベントが行われ、テレビでも3.1独立運動に関連する多くの番組が放送されています。
3.1独立運動とは
日帝に強制併合され植民地支配を受けた時代を、韓国では「日帝強占期」といいます。侵奪、 搾取、差別が日常化し、軍隊と警察による暴力の恐怖が続いた時代です。この不合理な状況を 打開しようと起こったのが独立運動です。その中でも、各地で秘密裏に準備、実行され、大韓 民国臨時政府樹立の根幹を築き、その後絶え間なく続いた独立運動の精神的な土台となったのが3.1独立運動です。
企画展示「大韓の独立と結婚します」
ソウル教育博物館には常設展示室と企画展示室があります。60年代を再現した教室や昔の制服の試着なども楽しめるフォトゾーンも用意されてます。前回の企画展示は韓国と日本の子供たちの絵手紙での交流がテーマの、心あたたまる内容でした。
今回は、2019年が3.1独立運動と大韓民国臨時政府樹立100周年記念ということで「大韓の独立と結婚します」という、独立運動に参加した6人の女性にスポットを当てた特別展示でした。
1910年8月から1945年8月までの長い間、日本は銃刀を振り回し、わたしたちを支配し脅かしました。祖国のために自身の命まで自ら捧げた勇敢な女性たちの展示です。独立の夢は銃刀では遮ることはできませんでした。
引用:ソウル教育博物館 企画展示「大韓の独立と結婚します」
3.1独立運動で活躍したことで有名な柳寛順(ユグァンスン)烈士。日帝から拷問を受け、西大門刑務所で16歳で獄死しました。拷問でなくなったことが明らかになることを恐れ、日帝は遺体を隠していました。
柳寛順は梨花学堂在学中の学生だったが、梨花学堂の外国人教師たちが国際社会へ告発すると声を上げたとたん、しかたなく遺体を出してきた。柳寛順烈士を始めとする数多くの独立の烈士たちの勇気と犠牲が、独立を引き寄せてくれた。
引用:ソウル教育博物館 企画展示「大韓の独立と結婚します」
柳寛順(ユグァンスン)烈士の出身地の忠清南道天安市には、柳寛順烈士記念館や生家があり、有名な独立記念館があります。
参考
独立記念館は、祖国を取り戻すための独立運動の歴史を保存、研究、展示している博物館です。非常に広くて短時間では回りきれないので、じっくり見学したい場合は時間に余裕をもっていかれると良いです。
また、柳寛順(ユグァンスン)烈士の母校、梨花女子高校(鐘路区)にも柳寛順烈士記念館があります。
こちらは金ランサ烈士。金ランサ烈士は女性の教育を引っ張ってきた人物で、女性が教育を受けられなかった時代に、最初に米国に留学しました。ソウル教育博物館の常設展示室に詳しい展示があります。金ランサ烈士の死因は謎に包まれていますが、遺体が黒くなっており、独立運動に参加したことで、日本人スパイに薬殺されたと推測されています。
-
ソウル教育博物館(2)常設展示室
「日帝強占期(日本植民地支配の時代)」の学校教育 常設展示室には、韓国の教育制度の変遷史と、三国時代から朝鮮時代、近代教育期、日帝強占期、光復から現在までに使われた机や文房具、学校用品、制服や校章、賞 ...
続きを見る