ソルロンタンのグクス(ソーメン)の由来
この料理はソルロンタンです。
ソルロンタンはソウル名物といわれる。朝鮮時代の首都漢陽の時代からの伝統料理で、日帝強占期の京城時代、ソルロンタンは市民の生活にあり、当時書かれた文学作品にもたびたび登場する。
ソルロンタンはもともと牛の頭と一部の内臓、骨を中心に煮込んだ乳白色のスープ。好みに合わせて塩やカットゥギで味を調えて食べます。日本ではカクテキとよばれるカットゥギは、大根でつくったキムチ。かなり大きい状態で出てきて、各自ハサミでカットして食べる場合もあり、小さな角切りとは限らない。
韓国の食堂でソルロンタンを注文してみると、たびたびグクス(小麦粉でつくった素麺のような麺)がひとかたまり入っている。小皿に別についてくることもある。これは朴正熙政権の政策と関係がある。
混粉食奨励運動
1969年から1977年まで毎週水曜日と土曜日(午前11時~午後5時)には米で作った食べ物を販売することはできず、この日を米がない日、(無米日)と呼んだ。 米の代わりに小麦粉で作った麺やスジェビ(すいとんのようなもの)などの食べ物を販売しなければならず、またソルロンタンなどの食べ物には一定比率の小麦粉麺を使うように強制されたが、現在、一部の食堂でソルロンタンを注文すると麺が一緒に巻出されるのはこの時代の痕跡である。
引用:韓国民俗文化大百科事典
米の消費を抑え、粉食(小麦粉を使う料理)を奨励した朴正熙政権は、義務的にソルロンタンに一定の分量のグクス(麺)を入れて販売、提供するよう行政措置をとった。罰則もあった。小麦粉は当時、輸入と援助が増え、安価だったため、ご飯を減らし、その分グクスで量を補ったんです。
わたしは子供の頃からソルロンタンやコムタンを家で食べていたけど、ソーメンは入ってませんでした。韓国の食堂では結構入っている確率が高い。個人的には、この白いスープにソーメン(のような麺)はあまり合わないと思っていたけど、味覚とは関係なく、韓国と米国の関係、政策だったことを知れば納得。
ソルロンタンはご飯を入れたり、一緒に食べます。麺まで食べると異常にお腹いっぱいになってしまうため、大体麺は食べられず残してました。決して小食でも贅沢でもなく、韓国の食堂は一人分の量が本、、、当に多いから… しかし逆に、お腹が空いてる食欲旺盛な人ならうれしいですね。
韓国の食堂のご飯
ちなみにご飯のほうは、何かしらの雑穀や豆を混ぜているお店もありますが、そう多くはない。いままで撮り続けた写真を探しても、断然白米が多い。
雑穀や豆を混ぜているのは、混粉食奨励運動や、もっと昔からの生活の知恵と考えることもできますが、どちらかというと単純においしいから、また昨今の健康ブームにより、新たに雑穀や豆の栄養価が注目されていることが理由にあげられると思う。おいしくて見た目も美しく、健康にも良いなら何よりです。