全羅北道 全州市にある国立全州博物館。所蔵品の大部分は全羅北道で出土したもので遺跡や仏教美術品をはじめとし、陶磁器や民俗資料、文献、地域の芸術家の作品など多岐にわたり展示されている。
野外展示
朝鮮の葬墓文化
朝鮮時代のお墓は、亡くなった人の身分によってお墓を陵(王の墓)、園
(王世子の墓)、墓(一般人の墓)に区分される。それぞれのお墓に合わせて、石で造った彫刻を設置した。これは亡くなった人の死後の世界を守ったり、子孫の繁栄を願う意味を持っている。
石で造った彫刻は現代でも良く見られる光景で、わたしの家族のお墓も、美しい動物の彫像がお墓を守っています。
文臣石と童子石
童子石は、子供の姿をしている。亡くなった人を供養する祭祀などの手伝いをする子供の意味を持つとされている。
石羊
韓国の墓に動物の彫像を立てる伝統は、南北国時代にさかのぼる。 その中で、羊は孔子に執り行われう祭祀( 釋奠大祭=석전대제)に使われた代表的な犠牲供物だった。 この羊は体がふっくらしていて足が細く、体と足が詰まった朝鮮時代後期の一般的な姿。 特にこの遺物は比嘉昭夫氏が国立全州博物館に寄贈したもので、海外にあった貴重な韓国の文化財が故郷に帰ってきたという点で意味がある。
出著:国立全州博物館ウェブサイト
常設展示室
![国立全州(チョンジュ)博物館](http://sinnara9.com/wp-content/uploads/2020/01/Jeonju-folkfestival-7-525x700.jpg)
瓦屋根がかっこいいです
![ドンシク](http://sinnara9.com/wp-content/uploads/2019/05/2.jpg)
全州北道で出土した遺物
![国立全州博物館 常設展示室](http://sinnara9.com/wp-content/uploads/2020/01/Jeonju-National-Museum-7-700x525.jpg)
広くてきれい
![国立全州博物館 常設展示室](http://sinnara9.com/wp-content/uploads/2020/01/Jeonju-National-Museum-8-700x525.jpg)
全羅北道で出土した遺跡
![国立全州博物館 14世紀高麗時代 金銅菩薩坐像](http://sinnara9.com/wp-content/uploads/2020/01/Jeonju-National-Museum-17-525x700.jpg)
高麗 14世紀 金銅菩薩坐像
実際はわりとクールな表情ですが、不思議なことに何度撮りなおしても優しい顔に写るんです。
![国立全州博物館 常設展示室 南浦里出土 龍紐・龍筒](http://sinnara9.com/wp-content/uploads/2020/01/Jeonju-National-Museum-19-700x525.jpg)
高麗 12~13世紀 扶安 南浦里出土 龍紐・龍筒
![国立全州博物館 扶安 南浦里出土 梵鐘](http://sinnara9.com/wp-content/uploads/2020/01/Jeonju-National-Museum-18.jpg)
高麗 12~13世紀 扶安 南浦里出土 梵鐘
![テヒ](http://sinnara9.com/wp-content/uploads/2020/02/5-700x626.jpg)
![ドンシク](http://sinnara9.com/wp-content/uploads/2019/05/icon-4.jpg)
![チーム長](http://sinnara9.com/wp-content/uploads/2019/05/8.jpg)
太祖 李成桂
朝鮮王朝を建国した太祖 李成桂。御眞(肖像画)をまつる場所を眞殿という。眞殿は朝鮮の首都の漢城、李成桂の生まれた場所である咸鏡道永興や慶州、全州など6箇所にあった。
![国立全州博物館 常設展示室](http://sinnara9.com/wp-content/uploads/2020/01/Jeonju-National-Museum-10-700x524.jpg)
右下にあるのが1911年に撮影された咸鏡道(ハムギョンド)の眞殿
太祖 李成桂の御眞は朝鮮時代に計26点製作されたが、現在も残っているのは全州市 慶基殿にある御眞博物館に保管されている御眞のみ。 *下の写真は、慶基殿で撮影した李成桂の御眞。
![全州慶基殿の李成桂の御眞](http://sinnara9.com/wp-content/uploads/2020/01/Jeonju-National-Museum-525x700.jpg)
全州 慶基殿 李成桂(イソンゲ)の御眞
慶基殿を中心とし、人気の観光地 全州韓屋マウルがあります。
英祖と肇慶廟
朝鮮王朝第21代王 英祖は、全州李氏の始祖、李翰とその夫人の位牌を祀る祠堂である肇慶廟を全州に建立した。このことにより、始祖が暮らした全州は王室のふるさとという確固たる位置を得たのだという。
![チーム長](http://sinnara9.com/wp-content/uploads/2019/05/8.jpg)
大韓帝国 皇帝高宗(コジョン)
朝鮮王朝の歴代王は普段着として赤い服を着た。韓国ドラマでもいつも王は赤い服を着ています。高宗は皇帝になってから、皇帝の色である黄色い袞龍袍を着た。
![国立全州博物館 常設展示室朝鮮王朝 第26代王、大韓帝国 皇帝高宗の御眞](http://sinnara9.com/wp-content/uploads/2020/01/Jeonju-National-Museum-12-525x700.jpg)
朝鮮王朝 第26代王、大韓帝国 皇帝高宗の御眞
高宗は黄色い服や西洋式の黒い皇帝服を着ているイメージが強いけど、歴代王と同じく赤い服も着ていた。
1897年大韓帝国が樹立され、高宗の地位も国王から皇帝に格上げされた。 このため、呼称、服飾、意匠などでも様々な変化があった。 特に官職と各種の文書が変わり、ここに使う国璽も新しく製作された。 国璽の取っ手も諸侯の身分を示す亀から皇帝の身分を示す龍に変わった。
出著:国立全州博物館
左は王室の権威を象徴する高宗皇帝の御宝(=国璽)で、取っ手の部分が皇帝の身分をあらわす龍だ。右の亀は明成皇妃の玉宝。
サランバン
![国立全州博物館 常設展示室](http://sinnara9.com/wp-content/uploads/2020/01/Jeonju-National-Museum-13.jpg)
サランバン
朝鮮時代は男女の役割と地位が厳格に区分され、家の中でも男女の生活空間がわけられた。主人が住むサランバン。 朝鮮時代のサランバンは学問を磨く部屋であり、芸術活動の空間だった。
![国立全州博物館 常設展示室](http://sinnara9.com/wp-content/uploads/2020/01/Jeonju-National-Museum-15-700x525.jpg)
螺鈿の家具が美しい
文臣 金瓘の肖像画
![国立全州博物館文臣金瓘キムグヮンの肖像画(1914年)](http://sinnara9.com/wp-content/uploads/2020/01/Jeonju-National-Museum-16.jpg)
文臣 金瓘の肖像画(1914年)
朝鮮前期 全羅北道の文臣 金瓘の肖像画。伝統的な肖像画法ではなく正面を向いた西洋画法。本来の姿に忠実に描かれたと考えられている。106年ほど前に描かれた絵ですが体格や鋭い目、ひげが人となりをあらわしています。
![国立全州博物館 三国志の屏風](http://sinnara9.com/wp-content/uploads/2020/01/Jeonju-National-Museum-14-1.jpg)
三国志の場面を描いた屏風
暑い夏の必需品、ウチワ。鳥の羽で作られたものなどもあるが、多くは木で作った骨組みに紙を合わせ、絵を描いたりした。太極扇は全州市の有名な伝統工芸品で、ゆるきゃらにもなってます。
博物館の階段の踊り場、ともいえる広~い空間に眺めの良いカフェが併設されています。
企画展示室
さまざまなジャンルの地元の芸術家たちの作品が展示されています。
ミュージアムショップや、別の建物に子供博物館もあります。野外と館内の展示をひと通り見学するなら、3~4時間かかります。全羅北道のさまざまな文化遺産を一度に見ることができるのは、地域の博物館ならでは。ソウル市内の博物館とはひと味違います。とてもおすすめの博物館です。
![テヒ](http://sinnara9.com/wp-content/uploads/2020/02/5-700x626.jpg)
Address
전라북도 전주시 완산구 쑥고개로 249
249 Mugwogae-gil, Wansan-gu, Jeonju, Jeollabuk-do
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