高麗人参の思い出
わたしは幼い頃は喘息で、たびたび学校を休んでいました。体育の授業でプールに入れば、必ず発作が起こり、次の日は学校を休まなければならない、そんな子供でした。小学校に上がってからは、一週間に一度注射を打ちに二年間大きな病院に通いましたが、効果はありませんでした。
兄弟が多い中、わたしだけが喘息で苦しんでいたのですが、毎日父がわたしだけに紅参エキスを飲ませてくれていました。
昔は紅参は、韓国の物産を取り扱うお店には置いていたと思いますが、日本ではほとんど買えなかっただろうと思います。昔、父は韓国と日本を行ったりきたりしていたので、その度に、金色の箱に入った紅参を買ってきては、家で長時間かけて液体の飲み物に作っていました。
昔は興味がなかったので、どのように作っていたのか詳細は聞いたこともなく、良くわかりませんでした。何度も煮たり、乾かしたり、というのを繰り返していたことは覚えています。
なぜか大きな土鍋で作っていたのですが、水分(エキス)を取り除いた土鍋の中で、薄い茶色っぽい色になった紅参が湯上りのような姿で休んでいたのを思い出します。
喘息は治ります
幼いころの自分を思い出してみると、本当に虚弱でした。紅参は小学校2~3年生頃から、中学生になり喘息の発作が起こらなくなるまで、毎日飲みました。
でも子供の頃は紅参の味が本当に苦手で、嫌いでした。父に毎日「今日は飲んだの?」と聞かれ、たまに飲んでないのに「飲んだ」と嘘をついたりも…。飲む量は、本当に少し、今考えてみたら60~70mくらいだったのかな?と思います。
でも、風邪もひかないほど丈夫な身体になりました。そして、私以外の兄弟はみなひどい花粉症で、毎年春になると苦しんでいますが、わたしだけ、花粉症にかかっていません。これは、父がわたしに紅参を飲ませてくれたおかげだと、今は心から感謝しています。
万能薬といわれる紅参は、身体が丈夫になるのは間違いないです。わたしの経験から言うと、喘息や虚弱体質の人に、とてもむいていると思います。「喘息は治らない」という話を聞いたことがありますが、それは本当に違います。
韓国人はみな高麗人参(紅参)が好き
ちなみに日本では全体的に高麗人参と呼ばれますが、韓国では人参と紅参と黒参があり、どれもまったく違います。効能もお値段も人参<紅参<黒参となります。今も昔も、紅参はとても高価ですが、韓国人にとても喜ばれるプレゼントです。身体に良いものだとわかっているし、そして自分の健康を気づかってくれるプレゼントは、やはりうれしいものだからですね。
人間に似た姿をした高麗人参
人参は「人」という文字が入っていますが、やはり姿が人間に似ているから、人参といいます。
昔読んだ「エコエコアザラク」(古い…)という恐怖漫画に、マンドラゴラという植物が出てきて、怖い~と思っていました。マンドラゴラは、根が人間の姿をしていて、引き抜くと悲鳴を上げて、それを聞いた人間は発狂して死んでしまうという伝説がある(ホント?)そうです。コワイ!!
ところで韓国ではたびたび、高麗人参を人の姿に見立てたオブジェなどを見かけます。本当にかわいらしく、思わずフフっとなってしまうようなかんじのものが多いです。ぜひ探してみてください。
-
韓方茶カフェのサンファ茶とサンファタン
タッカンマリ横町のサンファ茶専門店 タッカンマリは鶏(=닭タク)+一匹(=한마리ハンマリ)という意味で、名前のとおり、鶏(にわとり)が一匹丸ごと入った、優しい味わいの鍋料理。東大門、鐘路エリアにタッカ ...